記事: 2008年5月アーカイブ

4月24日11時55分配信 毎日新聞

ストレスなど種々の心理的問題が原因となって食行動に異常をきたす摂食障害は、心の病だ。患者数はここ数年で急増している。

 厚生労働省研究班が98年にまとめた摂食障害の全国調査によると、80年の患者数推計値は人口10万人当たり1・5~1・8人。それが93年には4・9 人、98年には18・5人と約10倍に増加。摂食障害の中でも、過食症の増加は著しく、93年には人口10万人当たり1・2人だったのが、99年には約 6~7倍に。受診しない実際の患者数はもっと多いと推定される。10~30代を中心に女性の患者が9割以上を占めるが、男性にも一定の割合でみられる。

 低年齢化も進んでいる。国立精神・神経センター精神保健研究所(東京都小平市)の小牧元・心身医学研究部長が02~03年に、全国8府県で全中学高校の 養護教諭を対象に実施した調査では「摂食障害の生徒を持った経験がある」と答えた教諭は、中学で62%、高校で87%に上った。小牧部長は「高齢で発症す るケースも目立ち、年齢層が広がっている」と話す。

 若い女性の「やせたい願望」や過激なダイエットと結びつけられ、軽くとらえられがちな摂食障害。だが、その影響は深刻だ。拒食症患者の死亡率は7%とも 言われ、食べ吐き型では長期的な経過調査で死亡率が17~18%に上った報告もある。小牧部長は「思春期にみられる心身疾患の中では死亡率が極めて高い」 と警告する。